2011年3月11日

  • 2017.03.11 Saturday
  • 08:57
アメリカ・ロサンゼルスは今3月11日の朝10時。

珍しく朝6時半に目が覚めて、今月末から東京とシンガポールで行う様々なミッションの内の一つについて、東京時代からとてもお世話になっているラジオ界の大先輩とチャットを終え、いつものようにネットニュースなどをザッピングしていたら、こちらを発見した。


http://rocketnews24.com/2017/03/11/873521/

2011年3月11日。2:46PM。


私はあの瞬間、このすぐ側の銀行でこれから始まるアメリカ生活の資金移動に必要な口座開設をしていた。

担当者の方と向かい合わせのテーブルで、「あ、地震ですね」と、いつもの位のノリで会話していたら、天井からぶら下がるランプの揺れ方を見て「あ、これはいつもと違うかも。今ヘルメットをお持ちしますのでその間テーブルの下に隠れてお待ち下さい」

品のいい男性行員さんがそういってその場を去る。

私は今までとは違う揺れ方とはいえ事の重大さに気づけずにいた。

ヘルメットを携えた行員さんが「一旦外へ出ましょう」と促すので移動すると、新宿東口駅前の大通りには、歩行者天国のように大勢の人で埋め尽くされていた。

ふと目を信号機へやると、見た事のない大きな角度...60°ほどだろうか、しなるように揺れている。

なんだこれ... なんだこれ...

実は銀行口座開設が終わった後、駅前の家電量販店で注文していた変圧器を受け取る予定だった。

アメリカへの出発を3日後に控えていたため今日受け取っておきたい。そう思ってお店の入り口へ向かおうとすると、シャッターが降り掛けていた...。そりゃそうだ。こんな事態で営業できるはずがない。
と段々今そこで起こっているいつもとは違う事態に気づき始めた私。


ガラス張りのビルが揺れて今にも崩れ落ちそうになると、その場の数多の人たちからあがる「うわわぁぁぁぁぁ」と上がる悲鳴。

でも私達はただその場から動けず傍観しているだけだった。

携帯で連絡を取ろうとするもダメで、メールなら送れる、と語る人はいたけれど、遠くで響くサイレンの音やいつ終わるかしれない揺れに、ただ立ち尽くすだけの私たち。

自然災害前で人間はなんと無力なのだろうと、身を以て知った瞬間だった。

私の故郷、鹿児島県には台風が何度も通過するのである程度の自然災害は目にしてきたつもりだ。

2009年に大水害が発生し実家が浸水した時、母は「玄関から水が入ったなぁーと思った瞬間、どんどん水が家に入ってきて、ほとんど何もできず、辛うじて買ったばかりのtvを二階に上げたけ」なんてことを話してくれたことがあったけど、私なんてそれ以下だ。だって動くことすらできなかったのだから。

1時間かそこらそのまま、駅前にいたと思う。
交通機関が麻痺していることは予想できたので、自宅まで歩いて帰ることにした。
幸いにも新宿駅から自宅は徒歩40分。普段も歩いたことがある距離だったので良かった。
途中、何か食べて気を落ち着けようと思い、なか卯へ寄ったのを覚えている。

思えばあれ以来なか卯へは行けていない。単に帰国してもそのチャンスがないだけだけど。でもあの時、手を合わせ、「いただきます」と1人つぶやいたあの光景は今でもクリアに記憶を留めている。



自宅は、出国用荷物と部屋を引き払うためで元々雑然としていたので、本棚が倒れて居てもすでに床にあったものの上に重なった状態で、正直いって何が倒れたのか判別がつかなかったのはある意味ラッキーだったかも。

電気の付かない中で、実はThe Blackoutの『HOPE』というアルバム解説〆切に向かう作業。携帯のワンセグでニュースをチェックすると、想像の何倍も超えた、目を覆いたくなる津波被害の映像が...。この先どうなるのか、まったく予想が付かなかった。
そんな時に書いていたライナーノーツがHOPEだったから向き合えた気がする。

たった1人、もうすぐ後にするこの部屋。


東京、



日本。


もっとキラキラとした気持ちで旅立つつもりだった。


それが、あたかも日本脱出みたいなタイミングで、何も悪いことはしていないのに後ろめたい思いに駆られた。


ロサンゼルス空港に降り立った瞬間、もちろん嬉しかったけれど、同時にに大変な状況に直面している日本の人達を思い、罪悪感のようなものも抱えていた。

3月14日の渡米は何ヶ月も前から決めていたことなのに、未だその罪悪感のような思いは払拭できないままだ。


きっと一生拭うことはできないのかもしれない。


あれから6年。


アメリカではこの話題がニュースに上がることもなくなった。


でも、この後10年経っても20年経ってもあの日のことは忘れないと思うし、あの日を思い出うことで「当たり前の今日」をありがたく思うようにしている。

今を大切に。

あの日、命を落とした大勢の方々へ心からの祈りを捧げます。

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